本書では、「食物アレルギー」の実態、仕組み、教育現場や家庭での対応などにつき、養護教諭や教師、保護者が把握しておくべき内容について分かりやすく、かつ具体的に解説していきます。
現在の日本における食物アレルギーの実態については厚生省(現厚生労働省)の「食物アレルギー対策検討委員会(委員長:飯倉洋治昭和大学医学部小児科教授)」が平成8年度から平成11年度まで行った全国調査が役に立つと思います。
筆者の一人である坂井はこの検討委員会のメンバーの一人として平成9年度から参加しました。それゆえ、より詳細な食物アレルギーの実態が紹介できるものと思います。また、上田においては教育学部に所属し、保育園、幼稚園、学校ならびに行政などの実態と対応について調査しており、なおかつ後述「そば裁判」で有識者として法廷にて証言した中村 晋氏(前大分大学教授)と共同研究を行なっていることから、養護教諭や、教師が行なうべき、より具体的な対応についての紹介ができると思います。
さらに、食物アレルギーを持つ、持たないにかかわらず、現在の子どもの食生活は大きく変わってきました。食育については従来は各家庭で母親が女子を中心に食マナーなどの躾けの一部として、行なっていました。しかし、昨今では食と健康の関係がより明確となり、男女を問わず、一生を通した健康づくりのための食(教)育が家庭だけでなく学校でも大切となってきました。
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